赤ちゃん連れで海外に渡航予定の方にとって、出発前に必ず済ませておきたいのが、赤ちゃんの”パスポート取得”。
とはいえ、生後間もない赤ちゃんを連れて外出するのは一苦労・・・。必要書類や申請方法だけでなく、赤ちゃんの証明写真をどうやって撮るかも悩みのタネですよね。
本記事では、筆者自身が日本での里帰り出産後、生後間もない新生児のパスポートを取得した体験をもとに、必要書類から証明写真の撮り方、スムーズに準備を進めるためのコツまでをまとめてみました。
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新生児のパスポートはいつから必要?

パスポートは年齢に関係なく、海外渡航には必須の身分証です。赤ちゃんであっても1人1冊必要になります!
赤ちゃん連れでの海外旅行や、(海外駐在家族の場合は)駐在国と日本との往復には、例外なく、赤ちゃんも大人と同様にパスポートの提示が求められます。
ちなみに、夫のベトナム駐在に帯同中の私の場合、里帰り出産のために日本へ長期一時帰国をしたので、産後は母子共にベトナムへ戻る必要がありました。でも、赤ちゃんのパスポートを発行してもらわないことには、一緒に出国することはできません・・・。
ということで、私の場合、産後翌日には出生証明書(出生届の産院記入欄)を産院に作成してもらい、そこからすぐにパスポート申請手続きに取りかかりました。
結果、パスポート発行までには1ヶ月を要したので、同様に”赤ちゃん連れの海外渡航”の予定がある方は、なるべく早めにパスポート申請を進めておくと安心ですよ!
パスポート申請に必要な書類一覧(日本での申請)
0歳児でも、大人とほぼ同じ書類が必要。以下は日本国内で申請する際の一般的な必要書類です。
- 戸籍謄本(本籍地以外で申請する場合)
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戸籍謄本を取得するまでにも必要書類と事前手続きがあります。この点については、「赤ちゃんの戸籍謄本を取得するまでの流れ」をご一読ください。
- 一般旅券発給申請書(5年用)
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12歳未満の子どもは、5年有効のパスポートを申請できます。
申請書は申請窓口(役所、パスポートセンター等)で入手するか、ダウンロードして印刷します。
申請手続き当日に赤ちゃん同伴の状態で記入作業するのは大変なので、事前記入した上で、申請窓口へ足を運びましょう!※未成年者のパスポート申請については、法定代理人(親権者又は後見人)が申請書を代理提出することが認められており、この場合、申請書裏面にある「申請書類等提出委任申出書」の記入は不要となります。
※申請書には、所持人自署欄(表面)と申請者署名欄(裏面)、法定代理人署名欄(裏面)に署名が必要です。新生児の場合は、法定代理人が代筆することになっています。
- 赤ちゃんの証明写真(縦45mm×横35mm、頭頂からあごまで32~36mm)
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申請書に記載されている規格を満たした写真。新生児の場合は、写真屋に依頼するか、自宅で自主撮影してコンビニでプリントする等の対応が必要です。
- 申請者の本人確認書類
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申請者である法定代理人が、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類を提示します。
- 赤ちゃんの本人確認書類
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赤ちゃんの本人確認書類として、1点ならばマイナンバーカード、2点ならば健康保険証と一緒に母子健康手帳を提出することになります。
赤ちゃんのマイナンバーカードは、出生届提出と同時に交付申請ができます。マイナンバーカードの到着までには通常2~3週間、特例で早くても1週間ほどかかります。
- パスポート発行手数料
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国の収入印紙と都道府県の収入証紙が必要になります。収入印紙は、5年有効旅券(12歳未満)が4,000円です。収入証紙は、窓口申請の場合とオンライン申請の場合で料金が異なります。
※申請する都道府県・パスポートセンターによって、提出書類の内容が異なる場合がありますので、申請先の公式情報もご確認ください。
海外の日本大使館や領事館で申請する場合は、必要書類や条件が異なる可能性があるため、必ず事前に公式HPで確認しましょう。
赤ちゃんの戸籍謄本を取得するまでの流れ
赤ちゃんのパスポート申請には「戸籍謄本(または抄本)」が必要ですが、これは出生後すぐに手に入るわけではありません。以下の手順を踏んで取得する必要があります。
ステップ①:出生届を提出する(生後14日以内)

赤ちゃんが生まれたら、まずは出生届の提出が必要です。これは「出生証明書(産院発行)」とセットになっており、産院から受け取り次第、次のいずれかの役所へ提出できます。
出生届提出先
- 本籍地
- 届出人の所在地(住民票のある場所)
- 出生地
提出期限
出生から14日以内
提出書類
- 出生届(出生証明書付き)
- 母子健康手帳
- 届出人の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)
※自治体によっては印鑑が必要な場合もあります。
ステップ②:戸籍に反映されるのを待つ(1〜2週間程度)
出生届の提出後、赤ちゃんの情報が戸籍に反映されるまでにはおおよそ1〜2週間程度かかります。
窓口で「戸籍に反映される時期」や「いつから戸籍謄本が取得できるか」を事前に確認しておくと安心です。
ステップ③:戸籍謄本を取得する
赤ちゃんの情報が戸籍に反映されたことを確認したら、「戸籍謄本(または抄本)」を取得します。方法は以下の通りです。
取得方法
- 役所の窓口で直接取得
- 郵送で請求(数日〜1週間程度)
- マイナンバーカードを使ってコンビニで取得(対応自治体のみ)
取得時に必要なもの
- 窓口に行く人の本人確認書類
- 手数料(1通450円)
※窓口にて「赤ちゃんのパスポートを取得するために、赤ちゃんの情報が記載された戸籍が必要」と伝えるとスムーズです。
以上のように、戸籍謄本の取得には事前手続きと戸籍反映までの時間が必要なので、生後すぐ海外渡航を予定している場合は、余裕をもって準備を進めましょう!
パスポート申請〜受け取りの流れ

続いて、パスポート申請手続きから受け取りの流れをご紹介します。
- 申請書を入手する:パスポート申請窓口で入手するか、ダウンロードして印刷
- 必要書類を準備する:写真、戸籍謄本(または抄本)、本人確認書類などを準備
- 申請書に記入する:申請書に必要事項を記入し、写真などを添付
- 申請窓口へ行く:パスポート申請窓口に申請書を提出
- パスポートを受け取る:申請後、数日~数週間後にパスポートが発行され、申請窓口で受け取り
※2025年3月24日から、全都道府県において、マイナンバーカードとマイナポータルアプリを使って、オンライン申請が可能になりました。手続き方法は、外務省「パスポート(旅券)|国内からオンライン申請する」をご参照ください。
※パスポート受領時は、パスポートの名義人が本人であることを確認する必要があるため、赤ちゃん本人も申請窓口に行く必要があります。
※パスポートは、発行日から6ヶ月以内に受領する必要があります。
赤ちゃんのパスポート用証明写真
証明写真撮影が最大の難関!赤ちゃんの撮影ポイント

新生児のパスポート写真撮影は、実はかなりの難関ポイント。
理由は、外務省のHP「パスポート申請用写真の規格(令和7年3月3日更新) | 外務省」をご覧いただけたらと思いますが、ざっくり言うと以下の通り細かい指定があるからです・・・!
- 写真サイズは縦45mm×横35mm
- 顔の縦の長さ(頭頂からあごまで)は32~36mm
- 顔が写真の中心に位置していること
- 背景は無地(白または薄い色)で、赤ちゃんと背景の境界線をはっきりしていること
- 赤ちゃんが正面を向いていて、カメラ目線で目を開けていること
- 真顔であること(笑顔はNG)
- 他の人の身体が写り込んでいないこと(抱っこでの撮影NG)
- 手やおもちゃなどが写り込んでいないこと
- 動きによるブレがないこと
- 首が隠れないようにすること
- 申請日前6ヶ月以内に撮影されたもの 等
以上がパスポート写真の規格の一部ですが、首がすわっていない新生児を、自宅でスマホなどで規格通りに撮影するのは至難の業。
何度も撮り直す必要があったり、規格に合わずに申請時に却下されるケースもあります。
体験談:私はプロカメラマンに依頼しました!


大切な赤ちゃんの記念すべき初めてのパスポート。
我が家はどうしたかと言うと、ニューボーンフォトとあわせて、プロのカメラマンさんに出張撮影をお願いしました。
なる早でパスポート申請手続きを進めたかったので、我が子が生後1週間のタイミングで撮影しましたが、この時期は私自身産後のダメージが大きいし、頻回授乳だし、赤ちゃんはずっと泣いてるし・・・で睡眠不足と疲労困憊の状態でした。とてもじゃないけど、赤ちゃんと外出する余裕はなかったです。
そんな状況で、カメラマンさんに出張撮影を依頼して良かった点は以下の通り。
- カメラマンが自宅に来てくれたので産後の負担が少なかった
- 赤ちゃんの正面向き・目線誘導のための小道具や声かけのテクニックが豊富
- パスポート写真の規格を熟知しており、安心して任せられた
- データ納品が早く、スムーズに申請へ進めた
ちなみに、我が家がお願いしたカメラマンさんは”元保育士”ということもあって、赤ちゃんの扱いにとても慣れていらっしゃいました。


向き癖があり、正面を向けるようクッション等で固定
プロに任せたおかげで、赤ちゃんもリラックスして撮影でき、結果的に親側のストレスも軽減されました。
セットで、ニューボーンフォトの撮影も行っていただけのも効率的で良かったです!
プロカメラマンに出張撮影をお願いする際のポイント
証明写真対応可能なプロカメラマンを選ぶときには、以下の点をチェックすると安心です。
- パスポート写真の撮影実績があるか
- パスポート写真の規格サイズ・背景などに対応しているか
- 出張可能エリアと交通費の有無
- 納品方法と納期(データ納品可か、プリントが必要か)
- 新生児・赤ちゃんの撮影経験が豊富か
また、私がお願いしたカメラマンさんのように、「ニューボーンフォト+証明写真」をセットにしたプランを用意してくれる方もいらっしゃると思うので、折角ならば相談してみると良いかもしれません!
まとめ
家族のライフイベントによっては、生後間もないタイミングで赤ちゃんもパスポートが必要になることがあります。
パスポートの申請手続き自体はそこまで難しくないものの、提出書類と証明写真は事前にしっかり準備が必要で、その点は手間がかります。
特に、新生児育児中は外出もままならない時期なので、信頼できるプロのカメラマンに自宅まで出張してもらって撮影をお願いするのが、親子にとっても安心&スムーズな選択かと思います!参考までに!
参考サイト: