シンチャオ~!
ベトナム・ホーチミン在住の駐妻ブロガーで、現地採用としても働いているHORIMIです。
ベトナムの数少ない(T_T)4連休を利用して、夜行寝台バスに乗り、ホーチミンから「ベトナムの軽井沢」と呼ばれるダラットまで行ってきました!
ベトナムは、日本のような鉄道インフラがまだまだ確立されていない代わりに、
都市間の長距離移動に便利な『夜行バス』の選択肢がとにかく豊富!
しかも、お手頃価格で乗車できるうえに、横になって眠れる寝台タイプが基本となっていて、結構快適に眠れるんですよ~!
実は、日本の法律では、走行中にベッド(寝台)を使用できるのは一部の特殊車両(医療用車両や霊柩車)に限られています。
実質日本には寝台バスが存在しないわけなので、多くの日本人の目には『ベトナムの寝台バス』って、見慣れない異様な光景に映るのではないでしょうか、、、!
そんな『ベトナムの寝台バス』についての解説を交えながら、
今回私自身も、
「ホーチミン発ダラット行の夜行寝台バス(片道6時間半&約300kmの旅)』
を実際に利用してみたので、乗車体験レポートも併せてお届けします~!
ベトナムの寝台バスとは?
特徴①2列または3列シートの2段式寝台
ベトナムの寝台バスは、基本的に2段式ベッド構造となっていて、
あとは、お好みで『2列シート』と『3列シート』から選べるようになっています。
2列シートタイプ(VIPクラス)
今回私たち夫婦が乗車したのは、『2列シートの2段式寝台バス』。
2列シートタイプの席数は20~22席ほど。各席がまるでカプセルホテルのような造りになっているのが特徴です。
また、仕切りカーテンで、最低限のプライベート空間を保てるようになっています◎
2列シートタイプは、『VIPバス』等(バス会社によって呼び方が異なる)とも呼ばれ、
3列シートよりも少し割高な料金設定ですが、
より快適性を求める人、移動中がっつり寝たい人は、こちらの2列シートタイプが断然オススメ!
3列シートタイプ(普通クラス)
今回のバス旅では利用しませんでしたが、現地ベトナム人にとっては、
こちらの3列シートタイプ(普通クラスやスリーパーバスとも呼ばれます)を利用するのが主流のようです。
席数は44席ほどで、2列シートよりも多くの人が乗車するため窮屈感はありますが、その分お値段は割安!
ただし、「快適性よりも安さ重視!」で利用するベトナム人が多く乗車しているので、ひょっとしたら車内は少しガヤガヤしてしまうかもしれません、、、!
ベトナム人にとっては、公共の場で、テレビ電話をしたり、イヤフォンなしで動画や音楽を鑑賞するのは当たり前のことなので、もしそれが不快になりそうなら、2列シートタイプへのご乗車をオススメします!
私は騒音に敏感なタイプだし、夜間移動中は絶対に寝たかったので、2列シートにしました!
結果、静かで快適な空間の中、眠りにつけて良かったです◎
日中の長距離移動だったら、3列シートにトライしてみるのはアリかも!
特徴②走行ルートは国内主要都市からマイナー地方都市までも!国内全土を網羅!
寝台バスのラインナップは、各バス会社の公式サイト、または、
ベトナムのバス予約サイト『 Vexere 』でも確認することができます!
出発地と目的地となる都市名で検索にかけてみると、驚くほど希望に沿うバスが見つかるはずです。
特に、日本人がよく訪れる『ホーチミン(南部最大都市)』、『ハノイ(北部最大都市)』、『ダナン(中部最大都市)』発着の便が充実していて、
ホーチミン発ダラット行きだけでも、ある特定の日で検索すると、1日に17社ものバス会社が寝台バスを運行していて、その本数は実に272便にものぼりました(゚д゚)!(※日によって本数は変動します)
毎日これだけの本数が稼働している程、ベトナムでは、寝台バスの需要が高く、
飛行機に代わる長距離移動手段の一つとなっているようです。
特徴③とにかく安い!
Vexereでは、行き先や乗車日で検索をかけることで、寝台バスの料金相場を調べることができます。
参考までに、2023年10月1日時点(Vexere参照)のホーチミン発ダラット行きの寝台バス料金相場は、
3列シートタイプは250,000ドン(約1,250~1,550円)から、
2列シートタイプは350,000ドン(約1,750~2,150円)からの設定となっています。
普通クラスの3列シートタイプが最安値で破格の値段ですが、VIPクラスの2列シートタイプも十分お手頃な価格と言えます!!
今回利用した夜行寝台バス
今回私たち夫婦が利用したのは『Thanh Buoi(タンブイ)』というバス会社です。
Than Buoi社は、職場のベトナム人同僚から教えてもらった現地で評判の良いバス会社なのですが、
バス予約サイト『Vexere』経由では予約ができなかったので、その同僚にお願いして電話で代理予約してもらいました。
参考までに、Than Buoi社が運行する『ホーチミン発ダラット行き』の寝台バスの種別と各料金です▼
寝台バスの種類 | 乗車料金 |
---|---|
2列シートタイプ (Bed Room) | 440,000ドン (約2,200~2,700円) |
3列シートタイプ (Bed 34) | 330,000ドン (約1,650~2,100円) |
料金表の通り、3列シートよりも110,000ドン(約550~680円)多く支払えば、カプセルホテルのように快適な2列シートにアップグレードできます。
「そんなに大差ない金額じゃ?!」ってことで、私たち夫婦は迷わず2列シートを選びました!
6時間半の移動って、結構ハードな長旅になります。
ベトナムの寝台バスは元々の料金設定がお手頃価格なので、そこはケチらず快適な2列シートタイプをオススメします!
乗車体験レポート ※往路の様子
私たち夫婦が、乗車した寝台バス(往路)の概要情報は以下の通りです▼
運行バス会社 | Than Buoi(≫公式HP) |
出発地 | Than Buoi Bus Station, Ho Chi Minh(≫Google Mapでみる) |
目的地 | Lu Gia Bus Station, Dalat【Công ty TNHH Thành Bưởi】(≫Google Mapでみる) |
出発日時 | 8月31日(木)AM00時00分 |
到着日時 | 9月 1日(金)AM06時30分 |
走行距離 / 時間 | 約300km / 6時間30分 |
それでは、実際の乗車レポートをお届けしていきます~!
23:00 バスステーションで乗車手続き
ホーチミン市内の5区Le Hong Phong(レホンフォン)通りに、Thanh Buoi社の専用バスステーションがあります。
まずは、バスステーション内のチケットカウンターにて、乗車券をもらいましょう!
カウンターにいる係員さんに、スマホの予約完了画面を見せれば、発券してもらえますよ~!
▲こちらが乗車券です!
『Số xe(車両ナンバーという意味)』の横には8ケタ(今回では51B-265.82)の英数字が記載されていて、
これが乗車する寝台バスの車両ナンバーとなるので、要チェック!
乗車券を入手したら、係員から案内があるまでは、バスステーション付近での待機となります。
バスステーション内には売店やお手洗い、そして、付近にはローカル飲食店が数軒あるので、うまいこと時間を潰して待ちましょう~!
夜中にも関わらず、バスステーションとその付近は、乗車待ちの旅行者でごった返しており、
待合室や外の簡易椅子も人人人で埋めつくされていました(*_*)
23:55 送迎車に乗車し移動
このバスステーションがあるのは一般車道上なので、一度に多くのバスが待機できるスペースはありません。
そのため、定刻時間を迎えた寝台バスだけが流しで入車してくるスタイル。
人やバスの流れが激しくわちゃわちゃしている中、
「とりあえず待ってれば、自分たちの寝台バスも目の前にやって来るよね…?」と悠長に待っていると、、、
カウンターで乗車券を発券してくれた係員さんが、わざわざ私たちのところまで駆けつけてくれて、
「この送迎車に乗るんだよ」と身振りで教えてくれました。
(私たち夫婦は両方ベトナム語が話せず、係員さんも英語が話せないため)
うまくコミュニケーションが取れなかったせいで、乗車システムがよく分からず待ちぼうけしていたのですが、
どうやら、私たちが乗車する寝台バスは、別の地点から出発するため、
送迎車に乗って、まずはそこへ移動する必要があったようです。
係員さんのお声がけのおかげで、やっと乗車システムを理解できた私たちは、
急いで送迎車に乗り込みました(;’∀’)
24:00 車庫に到着&寝台バスへ乗車
送迎車で到着したのは、Than Buoi社の車庫らしき?ところ。
▲Google Mapでいうと、送迎車でバスステーションから上記地点へ移動しました。
乗車券記載の車両ナンバーの寝台バスが待機していました。
現場の様子から察するに、私たちが最後の乗客だったようで、
「おい!残りの外国人乗客2人はどこだ~??」と探されていたっぽいです(笑)
バスステーションから車庫まで送迎車で移動しなければいけないなんて予約完了画面だけでは把握できなかったので、
係員さんのフォローには救われましたε-(´∀`*)
バス内は土足厳禁!バス入口で、靴を脱ぐよう案内されました。
その際に渡されたビニール袋に脱いだ靴を入れ、中へ入ります。
【車内の様子について】
バス車内は、本当にカプセルホテルと言っていいような造り!
2段式寝台が横2列(真ん中が通路)×縦5列となっていて、全20席のキャパでした。(※車両によって席数の変動あり)
各席は、横になれるベッドシートタイプ!
このシートの傾斜は調整することができて、更に倒すと、少し背もたれのあるベッド風になります。
各席の設備については、
『仕切りカーテン』『車窓用遮光サンシェード』『読書灯』『液晶画面』『USB充電ポート3つ』『シートベルト』が備わっていました!
また、アメニティの方では、
『枕(ちょっと固め)』『簡易布団』『抱き枕』『ミネラルウォーター』『おしぼり』が◝(⁰▿⁰)◜
設備とアメニティが思いのほか充実していて、びっくりしました!
24:01 ダラットに向け出発
出発して早々、夫はそそくさと入眠(笑)
他の乗客の方々もカーテンを閉めきっていて、出発時点から車内はとても静かな状態でした。
1:30 お手洗い休憩
ホーチミンから出発して1時間半、寝台バスがお土産屋併設のガソリンスタンド(▲Google Map参照)に一時停車し、
お手洗い休憩となりました。
寝ている乗客に配慮してか、特にアナウンスはなく静かに停車となりました。
バス入口に(山のようにw)配置された外履き用スリッパを履き、のそのそとお手洗いへ向かいました。
この時、他にも同じ色の寝台バスがいくつか停車していたので、迷わないよう自分の車両ナンバーを覚えておくと◎
女性用お手洗いは、ちょうど清掃員さんが清掃中だったこともあり、清潔そのものでした!
ただ、場末のスナック感漂う?BGMとミラーボールの照明が、深夜脳にはちょっとガンガンきた。。。笑
停車から10分ほどして、寝台バスは再び旅路へ。
それ以降は、私も眠りについたため確かではないですが、往路のお手洗い休憩はこの時一回のみでした。
6:30 ダラット到着
シートベルトをしてた分、途中寝返りが打てなくて何回か起きたものの、それでもトータル4時間は寝られたんじゃないかと思います!寝つきが良くない私でも眠れた実感アリ!
あたりが明るくなったところで目覚め遮光サンシェードを上げると、フランスの田舎町のようなダラットの風景が広がっていて、眠い、疲れた、、、とかよりも、まずは感動の方が大きかったです!!
そして間もなく、寝台バスはダラットのバスステーションに到着!
同時刻に到着した寝台バスが他にも結構にいて、乗客・乗務員が慌ただしく行き交い、早朝とは思えない活気が印象的でした。ほんと、ベトナム人は早朝も深夜も元気すぎる、、、!
寝台バスから降車してすぐ、私たちはGrabタクシーを手配しようとするも、、、
バスステーション周辺は行き交うバスで大渋滞&早朝ということもあり、中々Grabが捕まらず!
途方に暮れていると、英語を話せる係員さんの一人が、
「バスステーションから最終目的地までは、無料送迎バスに乗るんだよ!」と教えてくれました。
その方は、忙しそうに去っていきましたが、別の係員さんに声をかけ、Google Mapで最終目的地を見せると、
「次の無料送迎車が来るまで、ここに並んで待機してて。」という案内を受けました。
列がいくつかあったのですが、おそらく方面ごとに並ばされているようでした。
7:00 無料送迎バスに乗車!宿泊先へ移動
10分ほど列で待機していると、
ようやく係員さんから「この送迎車に乗るように」と案内されました。
スーツケースはトランクに載せてもらい送迎車へ。
バスステーションから最終目的地まで無料送迎までしてもらえるなんて、サービス精神スゴすぎますね、、、!
7:15 最終目的地に到着
走ること15分。
私たちの最終目的地付近で送迎車が停車し、運転手さんも何やらベトナム語でアナウンスしていたので、私たちに降車するよう教えてくれてるんだとすぐに気づきました。
というわけで無事に最終目的地に到着!
ホーチミンからダラットまでの約300kmの道のりを完走することができました~!!
多少の疲れはありましたが、走行距離・時間の割には、寝台バスでしっかり眠れたおかげで、
あっという間にダラット到着!といった感じでした(゚д゚)!
ちなみに、ダラット到着時の気温は18℃!寒っ!!
平均気温35℃前後のホーチミンとはかなりの気温差があるので、上着を忘れずに!
(バス車内もクーラーが効いていて乾燥しています!)
早朝到着だったので、宿泊先のチェックインはできない状況でしたが、宿泊先にはアーリーチェックインのリクエストとスーツケースだけ預けて、近辺を散策することに!
すると、近くにはカフェがたくさん!早朝4:30~オープンのカフェなんかもあり、暇つぶしには困らなかったですよ~!
まとめ
今回は、ベトナムならではの『寝台バス』について、乗車体験記(ホーチミン発ダラット行き)を交えながらご紹介しました!
ベトナムでは、飛行機に代わるお手頃な長距離移動の手段として『寝台バス』が重宝されていますが、
日本では、法律の壁があり、観光用の寝台バスが存在しません、、、!
ですので、多くの日本人にとっては「寝台バスに乗ること自体が新鮮な体験!」となるのではないでしょうか^^
寝台バスの中では最高クラス(?)の寝心地を体感できる『2列シートタイプ』でさえも、
3000円以下で乗車できますよ!お安い!!
ベトナム国内の都市間を移動される機会があれば、一つの選択肢として、ぜひ利用してみてくださいね♪
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