里帰り出産で日本に長期一時帰国し、産後に夫の駐在先ベトナムへ戻る予定のプレママの方々へ。
「ワクチンって日本でどこまで打っておけばいい?」「帰越後はどんなふうに現地スケジュールに合わせればいい?」と悩む里帰り出産の駐妻ママは多いはずです!産後3ヶ月で帰越した私もそうでした!
この記事では、日本とベトナムの0〜1歳児ワクチンスケジュールの違いを整理し、帰越タイミング別の接種プランをわかりやすくまとめました。最後には、Q&A形式でよくある疑問にも私なりに答えています。
※本記事は、2025年時点の筆者自身の体験と調査をもとにまとめたもので、医学的判断を代替するものではありません。ワクチン接種に関する最終的な判断は、必ず小児科医・専門クリニックにご相談ください。
※ベトナムの公立予防接種プログラムと、外国人が多く利用する外資系クリニック(私立)では、スケジュールや使用ワクチンが異なる場合があります。最終的には必ず現地かかりつけクリニックに確認してください。
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日本とベトナムの0歳児ワクチンスケジュール比較
日本とベトナムでは、0歳児に接種するワクチンの種類やタイミングに共通点もあれば違いもあります。
▼主要ワクチン簡易比較表(日本 vs ベトナム)
| ワクチン | 日本の開始時期 | ベトナムの開始時期 |
|---|---|---|
| B型肝炎 | 生後2ヶ月〜 | 出生直後(24時間以内) |
| BCG | 生後5〜8ヶ月 | 出生〜1ヶ月以内 |
| MR(日本)/MMR(ベトナム) | 生後12ヶ月〜 | 生後6ヶ月〜(流行時) |
| 日本脳炎 | 標準3歳〜(特例で6ヶ月〜) | 生後12ヶ月〜 |
上の簡易比較表の通り、特に、ベトナムでは麻しん(MMR)や日本脳炎など日本では1歳以降に打つワクチンが早めに登場するのが特徴です。
それでは、以下では両国のスケジュールを並べて詳しく比較し、帰越のタイミングごとにどんな調整が必要になるかを見ていきます!
日本の0〜1歳児ワクチンスケジュール
| ワクチン | 接種回数/ 接種時期 | 備考 |
|---|---|---|
| (B型肝炎+HBIG) | (出生時) | (母がHBs抗原陽性など母子感染予防が必要な場合のみ出生時に接種) |
| B型肝炎 | 全3回/ ①生後2か月 ②生後3か月 ③1回目から24週以上経過後(標準は生後6か月〜8か月) | ・母子感染予防を除き、標準では生後2ヶ月から接種。 ・4週以上の間隔で2回接種後、4〜5ヶ月の間隔をあけて3回目接種。 |
| ロタ | 全2or3回/ ①生後2ヶ月 ②生後3ヶ月 ③生後4ヶ月(※ロタテック) | ・2種類から選べ銘柄ごとの回数に従う。 ・ロタリックス(1価)は生後24週までに2回、ロタテック(5価)は生後32週までに3回の接種が必要。 ・どちらの銘柄でも、生後14週6日までに初回接種が推奨。 ・接種間隔は4週以上あける。 |
| 5種混合 (ジフテリア、百日せき、破傷風、ポリオ、ヒブ予防のDPT-IPV-Hib) | 全4回/ ①生後2ヶ月 ②生後3ヶ月 ③生後4ヶ月 ④生後12〜18ヶ月 | 生後2ヶ月から20〜56日間隔で3回接種後、6〜18ヶ月の間で4回目接種。(1歳を超えたら早期接種推奨) |
| 小児用肺炎球菌(PCV) | 全4回/ ①生後2ヶ月 ②生後3ヶ月 ③生後4ヶ月 ④生後12~15ヶ月 | ・生後2〜6ヶ月接種開始の場合、全4回。 ・4週以上の間隔で3回接種後、3回目から60日以上あけて生後12〜15ヶ月に4回目接種。 |
| BCG | 5〜8ヶ月 | ・生後12ヶ月未満で接種(生後5〜8か月未満に接種することが推奨) ・ツベルクリン反応検査なし個別接種が主流 ・日本で接種する場合、ハンコ注射での接種となる。 |
| 麻しん風しん混合(MR) | 全2回/ ①生後12ヶ月 ②5〜6歳(小学校入学前年の1年間) | ・生後12ヶ月になったらすぐに1回目接種。 ・小学校入学前年の1年間で2回目接種。 |
| 水痘 | 全2回/ ①生後12〜15ヶ月 ②生後18〜36ヶ月 | 基本的に1歳になったらすぐに1回目を接種し、6ヶ月以上の間隔をあけて12〜36ヶ月までに2回目接種。 |
| 日本脳炎 | 全4回/ ①標準は3歳(特例で生後6か月〜可) ②1回目から1〜4週後(標準では同じく3歳) ③4歳 ④9歳 | ・標準は3歳から接種開始。東南アジアなど流行地へ渡航・滞在する場合は、医師判断で生後6ヶ月以降から接種可能なケースあり。 ・初回(①)と2回目(②)は6〜28日あけて接種。 ・1期追加を4歳で、2期を9歳で接種。 |
| おたふくかぜ | 全2回/ ①12ヶ月〜 ②小学校入学前年 | ・任意だが、2025年時点では自治体による助成が拡大中で、全国的な定期化の検討中。 ・1歳から接種可。小学校入学前年に2回目を受けると確実に免疫がつく。 |
| インフルエンザ | 毎年全1〜2回/ 生後6ヶ月〜 ※毎年流行前(10〜12月) | ・任意なので原則自己負担だが自治体により公費助成あり。 ・生後6ヶ月から接種可。 ・毎年1〜2回の流行前(10〜12月)接種を推奨。 ・年齢によって使用できる製剤が異なるため、医師に相談のうえ接種。 |
| 新型コロナ | ※要確認 | ・任意なので原則自己負担だが自治体により公費助成あり。 ・対象年齢・回数はワクチンの種類や接種時期により異なるため、厚労省の最新情報を要確認。 |
※略語:DPT=ジフテリア・百日せき・破傷風、IPV=不活化ポリオ、Hib=インフルエンザ菌b型、PCV=肺炎球菌、MR=麻しん風しん。
参考:
- MSD製薬「予防接種プラン表」
- 厚生労働省「予防接種スケジュール」
- 日本小児科学会「予防接種スケジュール」
- 国立感染症研究所「予防接種スケジュール」
ベトナムの0〜1歳児ワクチンスケジュール
| ワクチン | 接種回数/接種時期 | 備考 |
|---|---|---|
| B型肝炎 | 全3回(4回目はオプション)/ ①ベトナムで生まれた場合: 出生時 ②生後2ヶ月(1回目接種の1ヶ月後) ③②から6〜12ヶ月後 | ・初回接種時期が日本のスケジュールと異なる。 ・母がHBs抗原陽性の場合は必須。通常も出生24時間以内に推奨。 ・3回目の接種は、2回目の接種後2ヶ月以上あけて生後6ヶ月以降に行う。 |
| 5種混合 (ジフテリア+百日せき+破傷風+ポリオ+ヒブ) | 全4回/ ①生後2ヶ月 ②生後3ヶ月 ③生後4ヶ月 ④③から6ヶ月後(通常12~18 ヶ月の間) | ・日本同様のスケジュール。 ・5 in 1に含まれるため、個別ワクチン接種は不要。 ・ベトナムの公立医療機関や予防接種プログラムでは、6種混合ワクチン(5種混合にB型肝炎が含まれるタイプ)が標準となっているため、6種混合を生後2・3・4か月+12〜15か月の計4回で接種するクリニックもあり。 |
| ロタ | 全2or3回/ ①生後2ヶ月 ②生後3ヶ月 ③生後4ヶ月(※ロタテック) | ・日本同様のスケジュール。銘柄により接種回数・終了週齢が異なる。 ・初回は生後14週6日までに開始。ロタリックス=2回(最終24週まで)、ロタテック=3回(最終32週まで)。 ・同一銘柄でシリーズを完了し混在接種は避ける。 |
| 小児用肺炎球菌(PCV) | 全4回/ ①生後2か月 ②生後3か月 ③生後4か月 ④12〜15か月 | ・日本同様のスケジュール。 |
| BCG | 出生時〜生後1か月 | ・日本のスケジュールと異なる。ベトナムでは出生後早期に接種するのが一般的。 ・未接種なら1歳未満で補完可。 |
| 麻しん・風しん・おたふくかぜ混合(MMR) | 全2回/ ①生後6ヶ月以降 ②①から1ヶ月後 | 通常は1歳から打つワクチンだが、ベトナムで流行時は、生後6ヶ月以降に早めに接種。 ※麻しん流行期には、生後6〜9ヶ月児へ補助接種が行われる場合あり。通常は6ヶ月からの定期接種ではなく、流行状況に応じた追加対応。 |
| 水痘 | 全2回/ ①12ヶ月 ②2〜6歳 | ・初回接種は生後12〜18ヶ月と日本のスケジュールとほぼ同じ。2回目は2歳以降。 ・2回目は初回接種後3ヶ月後から接種可。(急ぎの場合) |
| 日本脳炎 | 全2回/ ①12ヶ月〜 ②24ヶ月〜(①から1年後) | ・ベトナムは流行国のため必須。国産ワクチンが中心。 ・1歳から接種開始。使用ワクチンや地域により回数・間隔に差があるため、現地医療機関で確認が必要。 ・18歳未満:1年あけて2回接種。 ・18歳以上:1回接種のみ。 ・過去の接種歴で個別に判断、医師に相談要。 |
| A型肝炎 | 全2回/ ①12ヶ月〜 ②18ヶ月〜(①から6〜12ヶ月後) | ・日本では任意接種となるが、ベトナム渡航の際にはA型肝炎ワクチン接種は強く推奨されている。(汚染された水や食べ物から感染する経口感染症のため) ・生後12か月から接種可。初回接種から6〜12ヶ月後に2回目接種。 |
| 髄膜炎菌A | 全3回/ ①生後9ヶ月〜 ②①から3ヶ月後 ③11〜12歳及び16歳で追加接種推奨 | ・日本では定期接種に指定されていないが、ベトナム含む流行地域への渡航や集団生活前に接種推奨。 ・過去の接種歴で個別に医師に相談要。 |
| インフルエンザ | 毎年1回〜2回/ 生後6ヶ月〜 | 任意。流行前(10〜12月)に接種。 |
| 狂犬病 | ・曝露前:全3回/ ①0日目 ②7日目 ③21〜28日目 ・暴露後&ワクチン接種済みの場合:全2回/ ①0日目 ②3日目 ・暴露後&ワクチン未接種の場合:全4回/ ①0日目 ②3日目 ③7日目 ④14日目 免疫グロブリンをできるだけ早い時期に接種 | ・2歳未満はオプションだが、ベトナムで推奨される追加ワクチン。犬咬傷リスクが高いベトナムでは重要。小児も対象。 ・曝露前の場合、1ヶ月で3回接種。 ・曝露前の追加接種は不要。 |
| 髄膜炎菌B | 全3回/ ・①接種開始が生後2〜5ヶ月: ②初回接種から2ヶ月後 ③②から6ヶ月以上あけてかつ2歳になってから ・①接種開始が生後6〜11ヶ月: ②初回接種から2ヶ月後 ③②から2ヶ月以上あけてかつ2歳になってから ・①接種開始が2歳以降: ②初回接種から1ヶ月後 | ・日本では髄膜炎菌A同様、流行性のリスクが低いため、公費での定期接種対象になっていない。 ・ベトナムでは、髄膜炎菌A同様、流行リスクが高く乳児期からの接種が推奨されている。滞在予定者は渡航前または来越後に医師と相談のうえ接種を検討。 |
| 新型コロナワクチン | ※要確認 | 種類や年齢により異なる。最新のベトナム保健省発表を確認。 |
参考:
- Family Medical Practice「ワクチンスケジュール」
- ベトナム保健省 予防接種拡大計画(EPI公式サイト)
- VNVC(ベトナム予防接種センター)
- WHO Vietnam – Vaccines and Immunization
- CDC Yellow Book – Vietnam
- Family Medical Practice Vietnam
日本とベトナムのワクチンスケジュール比較まとめ
以上の通り、日本とベトナムのワクチン接種スケジュールには「似ている部分」と「大きく異なる部分」があります。
特に、「BCG・B型肝炎・麻しん・日本脳炎」などは日本とベトナムとでは接種開始時期が違うため、帰越のタイミングによって「日本で済ませておくか/ベトナムで持ち越すか」の判断が必要になります。
両国のワクチン接種スケジュールの主な違いは、大きく6つにまとめられます↓
- BCG・・・ 接種時期と注射タイプの違いに注意!
- 日本:生後5〜8ヶ月&ハンコ注射
- ベトナム:出生時〜生後1ヶ月で接種が一般的&一本針注射
- B型肝炎・・・生まれる国によって初回接種時期が異なる!
- 日本:生後2か月から開始(母子感染例除く)
- ベトナム:出生24時間以内に接種推奨
- 麻しん・風しん(日本はMR、ベトナムはMMR)・・・ベトナム含む流行国では早めの接種を!
- 日本:日本の定期接種は1回目=12〜15か月、2回目=就学前(5〜6歳)。前倒しは原則行われず、渡航など特別な事情がある場合は小児科医と個別に相談。
- ベトナム:MMR(麻しん・おたふく・風しん混合)は生後9ヶ月以降(私立は6ヶ月〜)接種可。日本でMRを打てないまま帰越した場合、現地クリニックでの接種を検討。
- 日本脳炎・・・帰越後は日本脳炎接種が必須、渡航者は特に意識が必要!
- 日本:標準は3歳開始(特例で生後6か月から)
- ベトナム:1歳から接種開始
- A型肝炎|狂犬病|髄膜炎菌(A/B)・・・「日本ではあまり馴染みがないけれど、ベトナムでは必須級」となる代表格。
- 日本:任意接種扱い
- ベトナム:流行国のため強く推奨される
- ロタ・・・日本もベトナムも同じスケジュール
(ただし、銘柄を揃える必要があるため、日本で完了してからの帰越が安心)
※ベトナムの公的予防接種では1回目=9ヶ月、2回目=15〜18ヶ月(多くは18ヶ月)が標準。流行時に6〜9ヶ月で補助的に接種される場合もありますが、これは定期ではなく追加対応。私立クリニックでは例外的に6ヶ月台からMMRを提供することがあります。
ベトナムで注意したい感染症リスト
日本の状況とは異なり、ベトナムでは追加で注意が必要な感染症があります。
流行がほとんどない日本で育児をしていると意識する機会は少ないのですが、熱帯のベトナムでは「実際に感染するリスクがある病気」「季節ごとに流行する病気」が身近にあります。
ここでは、特に子ども連れで気をつけたい感染症をピックアップしました。
中には、ワクチンで感染予防できるものもあるので、渡航や帰越の前に一度チェックしておくと安心ですよ!
- 結核
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- なぜ注意?|ベトナムは結核の流行国。家庭内・保育施設での飛沫感染に注意。
- 感染経路|飛沫核吸入(長時間の密接接触で感染しやすい)。
- 主な症状|長引く咳・発熱・体重減少等(乳幼児は症状が目立ちにくい)。
- 予防策|BCG接種、換気、咳エチケット。
- デング熱
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- なぜ注意?|ベトナムは雨季を中心にデング熱が流行。重症化するとデング出血熱やショックを起こすことも。
感染経路|ヒトスジシマカ・ネッタイシマカなどの蚊の吸血。
予防策|ワクチンは未承認(接種は限定的)。蚊よけ対策(長袖、蚊取り、蚊帳)、水たまり対策が必須。
- なぜ注意?|ベトナムは雨季を中心にデング熱が流行。重症化するとデング出血熱やショックを起こすことも。
- A型肝炎
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- なぜ注意?|水や食事を介して感染しやすく、旅行者や駐在者にも多い。
- 感染経路|汚染された水・食べ物(特に生野菜、魚介類)。
- 予防策|A型肝炎ワクチン接種、現地では加熱した食事と清潔な飲料水を選ぶ。
- 狂犬病
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- なぜ注意?|ベトナムは狂犬病常在国。犬や猫だけでなく、野生動物からも感染のリスク。発症すれば致死率ほぼ100%。
感染経路|感染動物に咬まれる、引っかかれる、唾液が傷口や粘膜に付着。
予防策|予防接種(日本またはベトナムで事前に接種可)、動物との接触回避。咬傷時は速やかに洗浄・医療機関受診。
- なぜ注意?|ベトナムは狂犬病常在国。犬や猫だけでなく、野生動物からも感染のリスク。発症すれば致死率ほぼ100%。
- 髄膜炎菌感染症
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- なぜ注意?|東南アジアでは散発的に発生。急性で進行が早く、致死率も高い。
感染経路|飛沫感染(咳・くしゃみ)、濃厚接触。
予防策|ワクチン接種(日本やベトナムの私立クリニックで接種可能)、体調不良時の早期受診。
- なぜ注意?|東南アジアでは散発的に発生。急性で進行が早く、致死率も高い。
- 腸チフス
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- なぜ注意?|ベトナムは流行地のひとつ。衛生状態が不十分な場所で感染しやすい。
感染経路|汚染された水や食べ物。
予防策|腸チフスワクチン(日本での接種は一部のトラベルクリニックのみ、ベトナムでは私立で接種可)、飲食物は加熱・ボトル水を徹底。
- なぜ注意?|ベトナムは流行地のひとつ。衛生状態が不十分な場所で感染しやすい。
- アメーバ赤痢
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- なぜ注意?|ベトナムを含む熱帯地域で多く、慢性化すると合併症のリスクも。
感染経路|糞口感染(汚染された飲食物や手指)。
予防策|ワクチンはなし。生野菜・生水・氷を避け、手洗いを徹底。
- なぜ注意?|ベトナムを含む熱帯地域で多く、慢性化すると合併症のリスクも。
- 日本脳炎(JE)
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- なぜ注意?|東南アジアの流行地。都市部でもゼロではない。
- 感染経路|蚊(コガタアカイエカ)。
- 主な症状|高熱・嘔吐・意識障害・痙攣(稀だが重症)。
- 予防策|ワクチン接種(日本:生後6か月〜/ベトナム:1歳〜)。防蚊対策。
- 破傷風
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- なぜ注意?|土壌中の菌が傷口から侵入。外遊び・庭仕事でリスク。
- 感染経路|創傷感染。
- 主な症状|口が開きにくい、筋痙攣、呼吸障害。
- 予防策|ワクチン(5種混合に含まれる/大人は10年ごと追加)。創傷の洗浄・医療受診。
- 手足口病(HFMD)
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- なぜ注意?|ベトナムで毎年大流行(EV71型は重症化リスク)。
- 感染経路|接触・飛沫・糞口。
- 主な症状|口内の水疱、手足の発疹、発熱。乳幼児は重症化に注意。
- 予防策|ワクチンなし。手洗い・玩具消毒。流行期は登園基準に従う。
- 麻しん(はしか)
-
- なぜ注意?|ベトナムでも流行あり。感染力が非常に強く、乳幼児は重症化リスク大。
- 感染経路|空気・飛沫・接触。
- 主な症状|高熱、咳、鼻水、発疹。合併症:肺炎・脳炎など。
- 予防策|ワクチン(日本:12か月〜/ベトナム:9か月〜)。人混み・換気の悪い場所を避ける。
参考:
- WHO Viet Nam – Dengue
- WHO Viet Nam – Vaccines and Immunization
- WHO Viet Nam – Rabies
- CDC Yellow Book – Vietnam
- Coalition Against Typhoid – Vietnam infographic
- NCBI (PMC) – Typhoid in Vietnam
- NCBI (PMC) – Meningococcal disease in Vietnam
- VNVC – Meningococcal vaccine
- Tamri – Burden of meningococcal disease in children
- Passport Health USA – Vietnam travel advice
- Travel Doctor – Vietnam
- TravelHealthPro (UK) – Vietnam
帰越タイミング別ワクチンスケジュール
ここまで述べた通り、日本とベトナムでは、同じワクチンでも「接種開始の月齢」や「スケジュールの組み方」に少し違いがあります。
そのため、“どの月齢で帰越するか“によって、日本とベトナムでのワクチンスケジュールが変わってきます。
以下では、よくある帰越タイミングごとに「日本で打てるワクチン」「ベトナムで打てる後続ワクチン」の例をまとめてみました。
「生後3〜4ヶ月」「生後5ヶ月」「生後6〜7ヶ月」「生後12ヶ月前(※)」「生後12ヶ月以降(※)」と月齢ごとに区切ってあるので、ご自身の帰越予定に近いところを参考にしてみてください。
※今回は6〜7ヶ月以降については「12ヶ月前」と「12ヶ月以降」で区切って紹介しています。
理由は、12ヶ月前までに日本で打てる定期接種(B型肝炎・ロタ・小児用肺炎球菌・5種混合など)は、生後6〜7ヶ月頃までに一通り完了するのが一般的だからです。
一方で、12ヶ月を迎えると「MR(麻しん風しん)」「水痘」「おたふく」など新しいワクチンが始まります。特にMRは1歳ちょうどで必須となるため、このタイミングで帰越する場合は「日本で打つか、ベトナムで打つか」を判断する必要が出てきます。そのため、12ヶ月を境に分けて整理しています。
①生後3〜4ヶ月で帰越する場合
生後3〜4ヶ月は、ちょうど「初回接種ラッシュ」の真っ最中。日本では月に1〜2回のペースで予防接種を受けることになります。
この時期まで里帰りしているなら、日本で基礎ワクチンをある程度進めてから帰越しておくと、その後ベトナムでもスムーズにスケジュールを引き継げます。
- B型肝炎 1〜2回目
- ロタ 1〜2回目
- 5種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ・ヒブ) 1〜2回目
- 小児用肺炎球菌 1〜2回目
- BCG・・・接種希望あればクリニックに相談の余地あり
- B型肝炎 3回目
- 5種混合 3〜4回目
- 小児用肺炎球菌 3〜4回目
- ロタ 3回目(ロタテックの場合)・・・銘柄統一必須なので在庫確認を!
- MMR(麻しん・風しん・おたふくかぜ混合)・・・ベトナムでは生後6ヶ月以降に接種可、流行時は早めの接種推奨
- A型肝炎&日本脳炎&狂犬病・・・ベトナムでは接種推奨のため、必要に応じて医師に相談し接種開始
- 初回シリーズ(特にロタ)は日本でなるべく進めておくと安心。
- 帰越前にベトナム側クリニックへ接種歴を共有し、銘柄や在庫確認を必ず行う。
②生後5ヶ月で帰越する場合
生後5ヶ月はワクチンスケジュールの節目にあたる時期。
生後2〜4ヶ月は「初回接種ラッシュ」で、日本でも予防接種が立て続けに続きますが、生後5ヶ月にもなると「ロタワクチン完了」「3回接種シリーズが一段落」といった区切りのタイミングになります。
また、産後1〜3ヶ月はママの回復期で帰越はあまり現実的ではないけれど、4〜5ヶ月頃になると「そろそろ夫の駐在先へ戻れそう」と考える方も多い時期になるかと思います。
- B型肝炎 1〜2回目
- ロタ 1〜2or3回目(接種完了)
- 5種混合 1〜3回目
- 小児用肺炎球菌 1〜3回目
- BCG
- B型肝炎 3回目
- 5種混合 4回目
- 小児肺炎球菌 4回目
- MMR(麻しん・風しん・おたふくかぜ混合)・・・ベトナムでは生後6ヶ月以降に接種可、流行時は早めの接種推奨
- A型肝炎&日本脳炎&狂犬病・・・ベトナムでは接種推奨のため、必要に応じて医師に相談し接種開始
- ロタは5〜6ヶ月で接種完了となるため、日本で確実に完了してから帰越できるのが安心。
- 麻しんは日本では1歳から接種だが、ベトナムでは6ヶ月以降で接種可能になるため、麻しん流行の有無を必ず確認し、必要に応じて早めのMMR接種を。
③生後6〜7ヶ月で帰越する場合
生後6ヶ月を過ぎると母体からの移行抗体が減り、感染症にかかりやすくなる時期です。
そのため、帰越直後は麻しん(ベトナムではMMR)などを早めに検討した方が良いワクチンがあります。
ここからは「日本とベトナムで接種開始時期が異なるワクチン」が増えるため、現地クリニックでの相談が必須です!
- B型肝炎 1〜2回目
- ロタ 1〜2or3回目(接種完了)
- 5種混合:1〜3回目
- 小児用肺炎球菌:1〜3回目
- BCG
- 日本脳炎 1回目・・・6ヶ月以降
- B型肝炎 3回目
- 5種混合 4回目
- 小児用肺炎球菌 4回目
- MMR(麻しん・風しん・おたふくかぜ混合)・・・ベトナムでは生後6ヶ月以降に接種可、流行状況によっては早め接種を検討
- A型肝炎&日本脳炎&狂犬病・・・ベトナムでは接種推奨のため、必要に応じて医師に相談し接種開始
- 日本での麻しん(MR)定期接種は原則1歳からだが、ベトナムでは流行リスクが高いため6ヶ月から接種推奨。ベトナムでの流行状況を確認し、現地で早めに接種を。
- 生後6ヶ月を過ぎると母体からの移行抗体が切れてくる時期なので、帰越直後の感染症対策(人混み回避など)が重要。早めに現地の小児科があるクリニックで相談・スケジュール調整すると安心。
④生後12ヶ月「前」に帰越する場合
1歳になる直前でベトナムに戻る場合、日本での接種スケジュールがちょうど切り替わる時期に重なります。
日本では「MR(麻しん風しん)」「水痘」「おたふくかぜ」といったワクチンは、1歳の誕生日以降に定期接種としてスタートします。そのため、生後12ヶ月前に帰越すると、これらを日本で受けられないまま渡航することに。
この場合は、ベトナム到着後に現地クリニックでどのワクチンを、どのタイミングで補えるかを確認しながら進める必要があります。
つまり「不足分をどう現地スケジュールでカバーするか」が大事なポイントになってきます。
- B型肝炎 1〜2回目まで・・・3回目は1歳前後なので、未接種の可能性あり
- ロタ 1~2or3回目(接種完了)
- 5種混合 1〜3回目
- 小児用肺炎球菌 1〜3回目
- BCG
- 日本脳炎 1回目・・・生後6ヶ月から接種可
- B型肝炎 3回目
- 5種混合 4回目
- 肺炎球菌 4回目
- MMR(麻しん・風しん・おたふくかぜ混合)・・・生後6ヶ月から接種可
- 日本脳炎 2回目
- A型肝炎&狂犬病・・・ベトナムでは接種推奨のため、必要に応じて医師に相談し接種開始
- 日本で打てない「1歳以降定期接種(MR・水痘・おたふく)」を現地でどう補うかが鍵。
- 帰越が生後9〜11ヶ月頃なら、日本で待ってMRを打つか、ベトナムでMMRを打つかの判断が必要。
- 帰越後にMMRを早めに接種するなら、必ず現地小児科に相談。
⑤生後12ヶ月「以降」に帰越する場合
1歳を過ぎてからベトナムに戻る場合は、日本で受けられる主要な定期接種(MR1回目・水痘1回目・おたふくかぜ1回目・初期シリーズのワクチン類)をほとんど終えてから渡航できるケースが多いです。
そのため、日本でしっかりと基礎を固めたうえで帰越し、ベトナムでは 「2回目以降のフォローアップ接種をどう進めるか」 がメインの課題になります。
他の月齢同様、スケジュール調整や、ワクチンの種類・在庫確認を現地クリニックに相談しておくと安心です。
- B型肝炎 1〜3回目(接種完了)
- ロタ1〜2or3回目(接種完了)
- 5種混合 1〜4回目(接種完了)
- 小児用肺炎球菌 1〜4回目(接種完了)
- BCG(接種完了)
- 日本脳炎 1〜2回目
- MR(麻しん風しん)1回目
- 水痘 1回目
- おたふくかぜ 1回目(任意)
- MMR 2回目・・・2回目は通常日本では5〜6歳だが、ベトナムでは早めに推奨される
- 水痘 2回目
- 日本脳炎・・・追加スケジュールに準ずる
- A型肝炎&狂犬病・・・ベトナムでは接種推奨のため、必要に応じて医師に相談し接種開始
- 生後12ヶ月以降に帰越する場合、日本で主要な定期接種(MR1回目、水痘1回目、追加接種を含む初期ワクチンシリーズ)をほぼ終えられる。
- 出国前にできる限り日本で接種を済ませておくと、ベトナムでのスケジュール調整がかなり楽になる。
- ベトナムで追加が必要になるのは「MMR2回目」「水痘2回目」など長期フォローアップのワクチン。
- 日本の母子手帳には「MR(麻しん風しん)」、ベトナムでは「MMR(麻しん・おたふく・風しん)」と記録名称が異なるため、接種歴を整理しておくことが大事。また、本帰国後、学校入学前の「MR2回目(定期接種)」をどう扱うかは、自治体や小児科に相談すると安心。
→ 多くの場合「ベトナムでMMRを2回目として打っていれば、定期接種を“済”扱い」にできることが多い。
我が家の場合:生後3ヶ月で帰越しました!
ちなみに私自身も、生後3ヶ月で娘と一緒にホーチミンへ戻りました。
多くのワクチンがまだ途中で、しかも想定外の出来事もありまして・・・出国前に予定していたロタリックス2回目が発熱(37.5℃以上)のため接種できず、未完のまま帰越となってしまったのです。
幸い、日本人小児科医がちょうどホーチミンに着任されたタイミングで、日本での接種歴を共有しながら続きのスケジュールを組むことができました。
ただし、日本人小児科医が着任される前は、外資系クリニックで続きのワクチン(B型肝炎、5種混合、小児肺炎球菌の2回目など)をまず受けましたが、ロタリックスに関しては、その外資系クリニックには在庫がなく、ここでも予定通り接種できませんでした。
最終的にロタリックス2回目を打てたのは、1回目から3ヶ月以上経ってから、日本人小児科医のもとでようやくでした。
というわけで、生後3〜4ヶ月だと、我が子のように発熱で接種が進まないなどの想定外で、ロタ接種が未完のまま帰越するケースは十分あり得ます。
なので、事前に接種歴or接種計画をベトナム現地クリニックとも共有し、ベトナムで継続接種が可能かを確認しておくこと(特にロタの銘柄や在庫)をオススメします!
よくあるQ&A
以下では、実際にベトナム帯同中のプレママさんからいただいたご質問をピックアップし、私自身の体験を交えながらお答えしていきます。少しでも「同じ立場の人の声」として参考になれば嬉しいです。
ただし、ここでの回答はあくまで 私個人の体験や判断に基づくもの であり、医学的な正確性や最終的な判断を保証するものではありません・・・!
赤ちゃんの健康や命に関わる大切なことですので、必ず日本またはベトナムの信頼できる小児科医・クリニックに相談し、ご家庭にとって最適な判断をしてくださいね。
Q1. MR(日本)とMMR(ベトナム)、どちらを優先すべき?
A. 日本とベトナムでは接種開始時期が異なるため、迷う方が多いポイントですよね・・・!
麻しんは感染力がとても強くて、ベトナムでも流行しやすい病気のひとつ。
だから、もし生後3〜4ヶ月で早めに帰越をお考えなら、ベトナム現地で生後6ヶ月から受けられるMMRを優先する流れになる方が多いと思います。
実際、私も娘と生後3ヶ月でホーチミンに戻ったため、日本でMRを受けられず、その代わりにベトナムでMMRを打つことにしました。
それに至るまでの流れとしては、帰越前に日本の小児科にも「MRを前倒しで接種できないか」と相談したものの、日本の定期接種スケジュール外という理由で断られてしまい…。
最終的には、ベトナム現地クリニックにメールで流行状況を確認・相談したうえで、ベトナムで接種することを決めました。
もちろん、日本で長居できるような状況ーー例えば、居心地の良い実家や持ち家があって、1歳まで日本で待機できるようなら、日本でMRを済ませてから渡航するのが一番安心ではあります。
でも、「生活拠点はベトナムだし、早く夫と合流して家族一緒に暮らしたい!」という方にとっては、無理にMRのために日本に長居しなくても良いのかな・・・と私は思います。
我が家の場合は、ベトナムでMMRを打てる生後6ヶ月までは、できる限りの感染対策(赤ちゃん連れの不要不急の外出は控える、人混みは避ける等)を徹底していました。
…とはいえ、ここで書いたのはあくまで私の体験談と考え方。
赤ちゃんの健康や命に関わる大事なことなので、日本とベトナムそれぞれの信頼できる小児科医にしっかり相談して、最終的な判断をしてもらうのが一番です!
Q2. BCGは日本で打ったほうがいい?それともベトナムでも大丈夫?
A. 日本だと5〜8ヶ月で接種しますが、ベトナムでは出生〜生後1ヶ月での接種が基本。
日本で打てずに帰越しても、1歳未満であればベトナムで補完可能なので心配はいりません。
ただし、日本ではハンコ注射での接種になりますが、ベトナムでは一本針タイプでの注射となるので、刺し跡に違いが出てきます。
その点をご留意の上、最終判断されると良いかと思います。
▼日本:ハンコ注射の場合の刺し跡

▼ベトナム:一本針注射の刺し跡(帰越後生後3ヶ月で接種、接種から5ヶ月後の我が子の場合)

Q3. ロタワクチンは日本で完了したほうがいい?
A. はい!可能であれば日本で完了させた方がベターです。
ロタは銘柄によって回数が異なり、国をまたいでの混合接種はあまり推奨されていません。
日本で同一銘柄で完了させてから帰越するのがオススメです。
ただし前述した通り、我が子は、出国直前に最後のロタ接種・・・という日に、熱を出して接種できませんでした。
そこで、ベトナム現地の日本人小児科医に相談し、続きを接種させてもらいました。
本来は、日本で済ませておくのがベストですが、我が家のケースもあるので参考までに。
まとめ
以上の通り、里帰り出産から赤ちゃんと一緒に帰越するタイミングはご家庭ごとに違うと思いますが、それぞれにメリットと注意点があります。ざっくりとまとめますと・・・
- 生後3〜4ヶ月で帰越:
定期接種の途中での渡航。未完の分もベトナムで補えるので対応は可能。 - 生後5ヶ月で帰越:
ロタが完了し、初回シリーズも一段落。最もスムーズに移行しやすい安心ライン。 - 生後6〜7ヶ月で帰越:
MR/MMRや追加接種を意識する時期。9ヶ月以降は現地スケジュールに自然に合流。 - 生後9〜11ヶ月で帰越:
日本で1歳から始まるMR・水痘・おたふくが未完で渡航に。現地ではMMRや日本脳炎を優先。 - 生後12ヶ月以降で帰越:
主要ワクチンを日本でほぼ完了してから渡航可能。帰越後は「2回目以降のフォローアップ」が中心に。
つまり、生後5〜6ヶ月以降の帰越が最もスムーズかなと感じますが、早めの帰越でもロタや5種混合、BCGなどは、ベトナムでも補完できますし、反対に遅めの帰越でも現地スケジュールに沿って対応いただけるでしょう。
どの時期に帰越するにしても、母子手帳(+できれば英文の接種証明書)を必ず持参し、現地小児科で相談してから次のステップを決めるのが安心かと思います!
※繰り返しになりますが、本記事はあくまで個人の体験に基づく情報共有で参考情報にすぎません。ワクチンの適応年齢や使用製剤は国・年度・医療機関により異なります。お子さまの接種計画は、必ず、日本の小児科またはベトナム現地の信頼できる小児科医にご相談ください。
※ベトナムの公立予防接種プログラムと、外国人が多く利用する外資系クリニック(私立)では、スケジュールや使用ワクチンが異なる場合があります。最終的には必ず現地かかりつけクリニックに確認してください。

